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酸性に強く、比較的やせた畑でも十分育ちます。
連作障害も出にくいので、家庭菜園の第一歩に最適!
種子も大きく、種まき後3日位で芽が出ますので超簡単。(ただし人参と違い光を嫌いますので丁寧な土かぶせが必要です。)
一般的な家庭菜園では以前に栽培した野菜用の有機質分や石灰分が残っていることが多く他の野菜ほど堆肥や石灰は重要ではないと思います(私の持論です)。
「肥料より七回耕せ」とよく教えられたものです。ツルツルで形のそろった大根を作るための秘伝です!(これも私の持論です)
耕す回数が増えれば物理特性が劇的に良くなり、好気性有用微生物も元気になり肥料以上の効果を発揮します。堆肥は有用ですが未熟なものは厳禁です。キスジノミハムシやネキリムシが発生し肌が悪くなります。(粗大有機物の直前スキ込みは注意!)人参と違って大根は水分の塊です。
生育後半は乾燥に注意しましょう。
ホウ素欠などの生理生涯が出やすくなります。逆に生育初期はやや乾燥気味の方が良く、雨が多かったり、水はけが悪い畑だと、ズングリの短い大根になります。つまり大根は最初やや乾燥気味で後半水分たっぷりが良作のポイントです。(人参は全く逆です!)大根は種まき後基本的に二ヶ月で収穫に達します。肥料は二ヶ月のうち前半が重要なので追肥より元肥が大切。
栽培マニュアルはこちらです。

秋まき大根

大根のメインシーズンです。
お盆過ぎから秋彼岸までが露地の種まきの適期です。
青首/白首や総太り/短形/丸型やスリ大根/おでん・煮物/漬け物/刺身のケンなど形状用途が様々なので品種選びが肝心です。
8月や9月の暑い時期に蒔くときは、潅水した後か、夕立の後に種まきするとうまく発芽します。
暑い時は肥料は少なめ、株間を広め25cm、種は一穴4~5粒とやや多め方が病気にかかりにくく、台風などの被害を最小限にします。 寒くなってくると肥料はやや多め、株間20~23cm、種は一穴3粒でもうまくいきます。 気温が下がるほど生育に時間がかり、元肥は二ヶ月で効果がなくなりますので、それ以上畑においておくときは追肥が必要です。 10月以降の秋大根は低温肥大性やトウ立ちが問題となりますので、9月まきまでの大根と区別して考えましょう。

春まき大根

大根栽培ではマイナーシーズンです。
トウ立ちや、急激な気温の上昇や、梅雨が問題となるのでマイナーなのです。
トウ立ちの問題が最重要なので、品質や形状よりトウ立ちが遅いことを最優先に品種を選ばなければなりません。(秋の残り種は×) 大根はシードバーナリ(作り方のポイントで詳しく述べます)といって、種まき後細胞分裂が始まるとすぐ周りの温度に応じてその後の 成長の仕方を激変させます。(キャベツや人参やゴボウと全く違います)。 つまり10℃以下の低温にさらされるとそれ以上太ることを止め花を咲かせようとするのです。茎葉を食べる野菜にとっては致命傷です。 その地域で梅(2月)、サクラ(3月)、藤(4月)の開花期に合わせて品種を選ぶ必要があります。 佐世保では梅の時期はトンネルなどの被覆が必ず必要です。桜の時期からは露地で蒔ける品種があります。 藤の開花以降はあまり遅くなると梅雨の長雨で腐れ易くなるので早めに種まきしなければなりません。

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京都ではカブラといいますね。
大根と同じアブラナ科の根菜(主要部は茎です)ですが、DNA的には白菜により近いので種子も性質も白菜に似ます。
関西では主に根だけが用いられ葉を切った形で出荷されることもありますが、関東では葉も根も同じように品質が問題となります。 つまり大きくして根だけを食べる大蕪系や小さい内から葉付きで漬けものにする中小カブ系など、用途に応じ品種を選ぶ必要があります。 佐世保ではお正月には赤カブなど漬け物には欠かせません。あと、野沢菜や日野菜も蕪の一種で同じ考えで栽培できます。 アブラナ科なので大根や白菜と同じ病害虫が問題となりますが、登録農薬が少ないのが難点です。初期予防に努めましょう 種の蒔き方は小松菜や水菜などの菜類と同じようにスジに蒔きます。種が小さいので土かぶせは5m/m以内で慎重に。 発芽日数も3~4日で非常に発芽しやすいので初心者でも簡単です。肥料は元肥だけで十分です。 小カブでは最短1ヶ月。通常は1.5~2ヶ月で収穫期に達します。大根ほど直根が強くないので早めに収穫しないと品種によっては スが入りますので(硬くなること)適期に収穫するか、まき時をずらした作型を併用するとよいでしょう。 バーナリはシードバーナリで春蒔きと秋まきとも品種を選べばほぼ大根と同じ作型で栽培します。 大根ほど直根が強くないので、、ホウ素やマグネシウムなどの欠乏症にならぬよう微量要素肥料を与えた上で、乾燥しすぎに注意してください。
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大根がアブラナ科なのに、人参はセリ科です(超重要!)。
アオムシやコナガなどはアオムシが問題になりますが人参には見向きもしません。
逆にアゲハはニンジンが好きですが、アブラナ科には見向きもしません。(※コンパニオンプランツ/裏技で述べます) ほとんどのアブラナ科野菜が2ヶ月(キャベツ類は3ヶ月)で収穫期に達するのに比べ、倍の4ヶ月を要します。(人参特有の栽培法の理由!) 前半はゆっくり太るので元肥が多すぎると根割れにつながります。逆に元肥だけで安心していると肥料が切れた2ヶ月目くらいから 急激に肥大成長するので、色づきが悪くなったりして品質が極端に悪くなります。つまり、肥料は後で施す追肥が重要となるわけです。 佐世保では「人参蒔くときに肥料はやるな」「指一本、二本、三本と三回間引き、そのときに追肥しろ」という諺があります!(後述) 大根がシードバーナリといいましたが、人参はグリンプラントというバーナリ(春化)タイプに属します。 大根が寒いときに種まきすると必ずトウ立ちしてダメになるのに比べ、人参は小さい間は温度センサーが働かないので、冬でも蒔けます。 しかし葉の数が10枚位までの時にも低温であり続けたらバシッとセンサーが感知してその後は肥大を止め花が咲きます。 つまり、夏蒔き(6月~8月)は、低温期になる前に成長を完了するので、蒔き時に融通が効くのです。また余り遅まきしなければ色づきも良く、 多くの品種が適応して最も作りやすい時期です。11月~春蒔きは上記の理由でトウ立ちしやすく、品種が限定されます。被覆も必要です。 人参は同じところに作っても平気だとよく言われます。連作障害は余り問題となりません。
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人参~発芽、間引

人参は発芽日数が長く、種子も水分となじみにくい形をしており、発芽しにくい野菜の代表です。
人参をどんな天気でも芽を出させることができれば一人前とよく言われます。
つまり、発芽できれば半分は成功なのです!
一般には発芽の三要素は水・温度・空気です。人参は光も関係します。肥料や石灰は全く関係しません(よく質問されるのであえて言います!) 15度~20度くらいの適温で8日~10日で発芽します。もちろん冬場は3週間近く要するときもあります。この間、もし水分を切らせば 細胞分裂が断絶し種子が死んでしまします。水をやることが必要なのではなく、少なくてもいいから水分を持続させることが最重要なのです! 人参蒔くときに足で踏め!と私は教えられました。気まぐれに潅水してもダメなのです!(コート種子の場合はより水分が必要なのでご注意を!) 地下の水分がなくならない限り、十分鎮圧することで種子近傍まで、毛管現象によってポンプアップされるので、 細胞分裂に必要な最低限の水分が維持できるというわけです。つまり、先人の理にかなった教えなのです! また、光が当たっても、いや光が当たった方がよく芽が出るようです。従って土かぶせの必要はないのですが(乾燥するのもよくないので)、 種が見えるくらいの土かぶせが適当です。 人参は大根と比べゆっくり太るので早く成長させるときは最終的に8c以上の株間にします。間引きしながら長期間収穫することも可能で むしろ家庭菜園にはこちらが適しますので3cm~5cm位(指三本)に間引くようにすると良いでしょう。 繰り返します!『人参は肥料は後でよい。土もかぶせなくてもしなくてよい。畑に水分があるタイミングを見計らって蒔いたら足で踏んづけろ!』

人参~色

人参栽培に関する質問で発芽の次に多いのが発色不良の問題です。
人参の栄養成長は二段階と言われます。(前半はやや水分が多い状態で縦の成長を、後半はやや乾燥状態で横の成長へと変化するからです)
人参の長さが出ないのは発芽後1~2ヶ月の水分不足が原因ですが、発色不良は次の二点が原因と考えられます。
①やや乾燥状態をキープすることでカロチンの生成が正常に行なわれたかどうか。
②直径を増しながら重量を増やしていけるだけの養分を十分に吸収でき、ストレスを受けないで済んだかどうか。
人参は葉が元々細かく切れ込んでおり、そんなに降水量が多くない大陸内陸部で進化しました(裏技で詳しく述べますね)。つまり生育の大半は やや乾燥状態で過ごすことが本来の種の宿命であると言うことです。 大根は前半はやや乾燥で後半たっぷり水分が必要と言いましたが、人参は全く逆なのだということに気づいていただければ幸いです。
「ナスは水分が多くトマトは水分少なめが良い」と同様に、大根と人参は同じ根菜でありながら栽培の哲学が丸反対なのです!

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(注:玉葱は圧倒的に北海道が生産量が多くその作型を無視できませんがこのサイトでは暖地での玉葱の話が中心になります。北海道と九州の玉葱は本質的に違います。また通常の玉葱と超極早生系では季節を感じるセンサーが全く異なります。この辺のおもしろい話を知りたい方は是非このブログをお読みください。
9月に種まきし10月から11月に苗を植え、極早生系で3月より青切りで、中生、晩生系で5月~6月の梅雨前に収穫し、約半年貯蔵します。 ネギ、ニラ、らっきょう、ニンニクと同じユリ科に属します。ウリやナスやマメ科ほど激烈な連作障害は出ませんが、 疫病や立ち枯れ病が発生しやすくなりますので少しは注意しましょう。(お察しいただき、この微妙な表現をお許しください!) 玉葱は肥えた畑が必要です。特に苗床は十分な堆肥が必要です。大根より多めの石灰と有機質が必須です。元肥はリン酸重視でいきましょう。 ネギや玉葱にはブルーム(葉につく白っぽい粉)が出ます。ブルームは健全なほど多く発生し病害虫のバリヤーになります。水分が多く軟弱に なってくると出なくなります。葉の形からして、水分をどんどん蒸発するような構造になっていませんね。つまり、玉葱、ネギ類はやや乾燥が 好きなのです。畑は水はけを第一に考えましょう。苗床はややカマボコ型とし、寒冷紗でトンネルし、たたき雨から苗を保護してやるとうまくいきます。 低温期に夜露が昼まで晴れなかったり、肥料の効き過ぎが原因で葉が柔らかくなるとベト病が発生しやすくなります。 早生系は12月~1月頃、中晩生系は2月~3月の天候が玉葱の生育を大きく左右し、病気の発生にも深く関連しています。 肥料少なめ、条間広め、マルチなど、耕種的な方法として有効ではありますが、ベト病や疫病は発生したら薬剤散布しか有効ではありません。
栽培マニュアルはこちらです。

玉葱~トウ立、貯蔵

玉葱の栽培ポイントはただ二つ。第一はトウ立ちさせないこと。第二はつり玉貯蔵中に腐らせないことです。 玉葱は人参と同じグリーンプラントバーナリ型なので、苗を、ある程度以下の(小さめの)大きさで越冬させることによりトウ立ちが回避できます。 トウ立ちはこの「ある程度の苗の大きさ」という成長の分岐点を越えずに済むかどうかにかかっています。暖冬の時は特に注意が必要です! 種まきはやや遅めがよい!苗は焦って早植えしないこと!丈夫すぎるような苗よりも小さめの苗がトウ立ちしにくい!・・のです。 苗の葉先を切ったり、根を切ったり、掘り起こした苗をしばらくたってから植たりするなどの方法で生育を停滞させることで、 中晩生系の品種であればトウ立ちをしにくくさせることは可能です。 しかし、早生系はストレスが分球につながるので、できるだけトウ立ちしない極早生の品種を選ぶことと早蒔きしないことが大切になります。 腐敗には内部的な原因と、外部からの腐敗菌の付着及び増殖が原因である場合の二つが考えられます。 前者は休眠の深さ、覚醒ホルモンの分泌に関係し、収穫時に首の絞まった中ぶりの玉に仕上げられるか否かにかかっています。 後者は梅雨の到来などによる高温多湿と、収穫が遅れ休眠が始まり免疫力が落ちたことが原因で罹病するケースです。 前者が特に重要で、株間を広くしすぎたり、施肥量が多っかたり、遅かったり、ベト病の発生なのでにより葉の養分消化力が落ちた場合などが その原因となります。マルチの場合は露地の半分以下の肥量で十分です。肥料が切れそうにないときはマルチを剥いだり、畝に石灰をふりましょう。 残留アンモニアを飛ばすなどして遅効性窒素の働きを抑え、休眠が正常に行なわれるようにできればうまくいく場合もあります。

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根菜類は難しいですね・・・、ゴボウはキク科に属します。葉の裏が表と違い白っぽい。花はまるでキクの花。種子は百日草みたいにカサカサ。 葉裏にアブラムシが、葉の中にはマメハモグリが発生し易いです。キク科に共通の病害虫に注意しましょう。そして、ゴボウは連作障害が出ます! あ!レタスもシュンギクもキク科です。連作にならぬようメモっておきましょう。連作するとセンチュウが増えるのが原因だと考えられますが(私見)、 長時間畑に置いておくと根の表皮が黒ずんできて、時間がたつごとにひどくなります。春蒔きのゴボウは、置きゴボウと言って丸一年以上畑で 生育させながら収穫していきますので、この黒変は大問題です。ゴボウの長期収穫で水田裏作が行なわれているのはこれを回避するためです。 バーナリはグリンプラント型で人参や玉葱と同じ理由でトウ立ちが問題になります。年を越す秋まき栽培ではトウ立ちが問題となります。 秋まきは稲刈りが済んだ頃以降が種まきの適期です。早蒔きは必ずトウ立ちします。遅めの種まきとトンネル被覆がトウ立ちしないための特効薬です! 一方、サラダゴボウのなど早生短形のごぼうが最近流行っています。これはトウ立ちが始まる前に収穫を終えようと考えている作型なので、 夏の遅まきに注意が必要です。この遅まきの限界は天候と緯度や高度に左右されますのでちゅういしましょう。ちなみに佐世保では露地で9月上旬です。 種まきは人参と同じ発芽が遅いので覆土をした植えで十分押さえつけておくことがポイントです。未熟有機物は大根と同じで絶対避けます。 ゴボウは長くなるので家庭菜園では嫌われ者ですが、ポリ袋栽培が可能ですし上記サラダゴボウ栽培はそんなに高い畝上げはが必要ないです。

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