明けましておめでとうございます

本年もよろしくお願い申し上げます

二酸化炭素=炭酸ガスについて

 

このブログをお読み頂いている皆様に年賀状を書かせて頂きました。
当店の古くからのお客様にさしあげております年賀状とほぼ同じ文面に少々加筆したものです。

どんなことをテーマにしようかと悩みました。今までになく苦しみました。野菜作りに最も影響があるのは天候です。今年ほど異常気象に翻弄された年はないほどでしたが、毎年何らかの異常を感じ続けているのに気づき別の切り口はないものかと考えていると・・・・・
「京都議定書」、「COP21」、「地球温暖化」、「二酸化炭素」、「有機物と無機物」、「有機栽培と無機肥料の功罪」などのキーワードが浮かんできました。

ということで(^_^)、農業と二酸化炭素=炭酸ガスについて考えてみることにしました。

■炭素一個と酸素二個が結合したとてもシンプルなこの化合物が地球上の全ての生きもののルーツ!
■有機物と無機物をつなぐ架け橋!

息をすれば体から排出される炭酸ガスもこのような切り口で考えるととても愛おしく思えてきます(^_^)。

 

年賀状
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明けましておめでとうございます    平成28年元旦

炭酸ガスを削減しようとするCOP21パリ協定が採択されたと大きく報道されていました。
生産過程や車などから放出される炭酸ガスが温室効果ガスであり、昨今の異常気象の元凶だと考えられているからです。

でも炭酸ガスは悪者ではありません。むしろ大気中から減っていったら野菜はもちろん人間も生存の危機にさらされてしまいます!

 

◆常識は嘘
地球が温暖化すれば大気が不安定になり、エルニーニョ現象などで野菜作りが大変になる事は事実です。
しかし、炭酸ガスより桁違いの上昇をもたらすのは大気中の水蒸気や雲です!
しかも暑くなったので、(もともと海水に溶けていたのが大気中に放出されて)、炭酸ガスが増えたのであり、温室効果ガスだけが原因で気温が上がるという説(※)は、科学的に証明されているわけではありません。
※相関はありますが、因果関係ではないのです。長期的には地軸の変動や地球に到達する太陽エネルギーの変動(黒点変異)が大きく影響を与えると考えられています。

地球誕生以来、炭酸ガスを含めて炭素の絶対量は全く変化していません。したがって炭素≒炭酸ガスが増えたり減ったりすることはありません。

砂漠緑化のために木を植えても成長過程での吸収はありますが、枯れて土に戻るとき微生物により分解され空気中に炭酸ガスとして放出されます。
(同様に、ハイブリッドカーが省エネだと考えられていますが、余分な装置を作るのに余分な資源と多額のお金がかかりますのでトータルで消費されるエネルギーを考えるとむしろエネルギーを浪費しています!エネルギーは保存しエントロピーは増大するという物理の呪縛からは逃れられないのです。)

つまり森林自体が炭酸ガス削減に全く効果がないのです!
緑に包まれていると心地よい気持ちになりますが、生きものは必ず死にます。
生物界トータルで炭素≒炭酸ガスは変化しないのです。

 

◆肥料より大切なものは(水と光と適温と)炭酸ガス
人は動物や野菜を食べなければ生きていけません。動物も同じように単に消費者です。
一方野菜などの植物は(水と太陽光と酸素と)炭酸ガスさえあれば生きていける貴重な生産者です。

ハウス栽培で実証できますが炭酸ガスが増えると野菜は元気に育ちます。
肥料など土中の養分は有機物合成の触媒の様な役割をしているので生涯必要量では比較にならぬほど少ないです。

植物のみが光合成により無機物から有機物(※)を生成し、生きとし生けるものに食料を供給し支えています。人間は野菜に生きさせてもらっています。
そして、野菜の栄養源のほとんどは化学肥料と同類の炭酸ガスだと再認識すべきです。

有機栽培が体に良いとされていますが、無機の化学肥料を与えると体に影響があるという風説の科学的根拠はとても弱いと思います。

※有機物=炭素を骨格とした化合物のこと

 

※大気中の炭酸ガスが雨に溶け込んで土を酸性化します。したがって露地栽培では石灰で中和しないとうまく野菜ができません。ただしジャガイモや甘藷や稲などは酸性に強いので必要ありません。特にこれからの春ジャガは石灰をやるとソウカ病になりやすいのでご注意下さい。

※ソウカ病はこんな感じでジャガイモ栽培では最もやっかいな病気の一つ です。また連作障害の一つでもあります。

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あまりに小さい字で老眼鏡をかけた私でも読むのがたいへんな年賀状です。A4サイズびっしりの量をはがきサイズに印刷するのだから尋常ではありません。こんな変な年賀状を出すのは日本中を探しても市川種苗店しかないかも?(笑)

印刷屋さんや年賀状ソフトで書いた美しい年賀状が世の中にあふれている中、変わり種も許されるのではないか・・・・と密かに思っています。
一年に二度しかないお客さんへのお便り。「おめでとうございます」と「お見舞い申し上げます」ではもったいないと考えて始めたこのような様式です。お許し下さいませ。