パクチーの新品種

南国パクチーMIYAZAKIといいます

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従来より、コリアンダーとしてバジルなどと一緒のコーナーで販売していましたがなかなか売れませんでした。しかし、昨年くらいからマスコミで取り上げられる頻度がぐんと増しています。今年はブームに火が付きそうです。だから便乗・・・というわけではありませんが・・・(笑)。タキイやサカタのハーブコーナーに並ぶような同じようなランクの品種を出しても皆様に申し訳ありません。当然プライドも許さないので(笑)、より高品質の品種を販売することにいたしました。

当店で販売するパクチーの特長は
①色が濃く軸がしっかりしていて美しい
②発芽率が良い
③トウ立ちしにくい

特に②と③が当店のおススメポイントです

◆種まき
ほかのハーブとはちょっと違った性質を持っているので栽培上注意が必要です。ミントや、バジルなど多くのハーブ類がシソ科ですが、パクチーはセリ科です。シソ科はやや低温でも花芽分化を起こさず、主に日長の変化(短日)で花芽ができますので春まきは影響が少ないのですが、秋まきではすぐにトウがたってしまいます。
一方、パクチーなどのセリ科は違います。グリーンプラントバーナリーと言ってある一定の大きさで低温にさらされるとそれ以後太ることを止めてトウ立ち(=花が咲くこと)してしまいます。ですから春の早蒔きは苦手なのです。

特にパクチーはタイなど東南アジアの暖かい所が原産なので、同じセリ科のパセリなどより低温の影響を強く受けます。南国晩抽系の本種はパクチーの弱点たる正にその部分(※)を改良したのですが、やはりパクチーであることには変わりがないので、露地栽培で、無理な春の早蒔きは避けてください。表紙にも書いている通り、3~5月は花が咲くリスクが高いです。6月から10月上旬くらいまでがおすすめの種まき時期です。

※どのくらい春の早蒔きに耐えうるかは現在検証中ですので結果が出次第公開予定です。

さて、セリ科の同類であるパセリセロリパクチーの写真を載せますので比較してみてください。

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硬実?
パクチーは3mmくらいで大根の種ほどの大きさがあります。大きいのでパセロリなどの微細な種子に比べると種まきは非常に簡単です。しかし、下の写真のように、一見丸い種子に見えるのは本当の種子ではなく種子を包む殻です。つぶすと中に二つの種子が入っています。オクラやニガウリほどの硬実ではありませんが、この殻をつけたまま種まきをすると発芽率が悪くなります。指で押したり、かまぼこ板みたいなものでゴリゴリすると楽に殻が割れます。あまり力を入れると種子に傷がつくので手加減が必要ですがやってみれば意外に簡単ですのでぜひこのような処理をしたうえで種まきしてください。
嫌光性(大根やカボチャなどがそうで、光に当たると芽が出にくいです!)ではないので、土かぶせはごく薄くして、種をまいた後ニンジンをまくときと同じようによく押さえつけておきます。
種子を水につける必要はありません。畑に水分が十分あれば種まき後の鎮圧ともみ殻などの被覆で完璧に発芽させることができます。

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【栽培上の注意】
①セリ科でもパクチーはニンジンのようなまっすぐな根を真下におろします(パセリも同じ、セロリは違います)ので、移植は好みません。種も大きいし安い種でもありますので、必ず直に種まきします。
②パセリもそうですがこの直根のせいで加湿に弱いです。かといって乾燥すると硬くなって美味しくなくなります。また石灰欠乏症などの生理障害が出ます。過乾加湿にご注意を。